The Origin of the Word Speaks, Some Ways
2022 / 10 / 1 – 2022 / 10 / 16
アートラボあいち(愛知)| Art Lab Aichi (Aichi)
photo: Yosuke Tanizawa
「タブロー」は空間から切り離され、閉じた内部をもつことで自立性を獲得した形式である。しかし、タブローもまた他のあらゆる存在と同様にひとつの事物であり、そのことによって常に形式という枠組みを内破する可能性を潜在する。つまりタブローはタブローとして確定不可能である。実際、制度化された観者の意識なしに、ある対象をタブローとして断定できない。
それは何よりもまず「板」であり、特殊な構造を保存しつつも「板」であることによってテーブルや壁など、他のものにもなり得る状態を確保している。
この問題と重なる構造をタブローの語源に認めることができる。タブローの語源でありラテン語で「板」を意味するタブラ(tabula)は、タブローの他にテーブルやタブレットなどを含むさまざまな語に派生、分化した。このことは語源にあたるタブラ(tabula)という語に、はじめからそれら複数の論理が内在していたということを示唆する。そこでのタブローやテーブルはその発現(発言)としてある。
語源というメディウム同様、作品も複数の論理を抱えることで主体性をもち得る。
だからこそ、いくつかの方法を用いて分散的に、時に相反することを同時に語る、すなわち話すのである。
アーカイブ : https://aichitriennale.jp/ala/project/2022/p-004855.html
展覧会レビュー : https://aichitriennale.jp/ala/project/2023/c-005192.html
トーク記録映像 : https://www.youtube.com/watch?v=rD7fQE9xJ_Q
インタビュー : https://aichitriennale.jp/ala/project/2023/c-005205.html
展示作品
Tabula. 4
Tabula. 8
Triptych(shadow). 1
Triptych(shadow). 2
Triptych(shadow). 3
Triptych(shadow). 4
Triptych(shadow). 5
Triptych(shadow). 6
Triptych(shadow). 7
Triptych(shadow). 8
Triptych(shadow). 9